バフェットの相棒の投資術、という観点で読みましたが、実はバークシャー・ハザウェイは、マンガーがいてこそのものでした。バフェット自身も、マンガーから多くを学んでいたのです。投資術も参考になりましたが、それ以上に、マンガーの考え方や哲学を知ることができる本です。
特に、グレアム流の割安株投資には限界があります。単に割安な株を買い、本来の価値に戻ったところで売るのではなく、素晴らしい会社を適正な値段で買って、長く持つ。この方向転換はマンガーが導いたもので、それこそがバークシャーの成功につながったのだと思います。
また、あらゆる分野の本を読み、投資だけでない幅広い視点を持っていたからこそ、市場で売り買いするだけでなく、企業の買収を重ねながらバークシャーを大きくできたのだと思いました。
また、「分散投資をありがたがるとは、気が違っているとしか思えない」という一言も印象に残っています。本の中では、広く分散する方法は一般的に、市場全体に連動するインデックスファンドで行われると説明されています。マンガー自身は、本当に素晴らしい会社を見極められるなら、10銘柄以下で十分だと考えていました。ただ、それは企業を見極める力があってこその話です。インデックス投資にも欠点はある。それを知ったうえで、個人投資家にとっての現実的な答えとしてインデックスを選ぶ。盲信しないためにも、大切な視点だと思います。
| 書名 | マンガーの投資術 バークシャー・ハザウェイ副会長チャーリー・マンガーの珠玉の言葉 ──富の追求、ビジネス、処世について |
|---|---|
| 著者 | デビッド・クラーク |
| 訳 | 林康史・石川由美子 |
| 出版社 | 日経BP |
| 発行 | 2017年9月 |
| 原書 | The Tao of Charlie Munger |
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