DGRW:ウィズダムツリー 米国株クオリティ配当成長ファンドの詳細解説
DGRW:ウィズダムツリーの米国株クオリティ配当成長ETFで、低ボラティリティと安定した成長が特徴です。その詳細とパフォーマンスについて解説します。投資の主力級の強力なこのETFは非常にお気に入りです。
はじめに
DGRW は🐸がお気に入りの、“クオリティ配当成長” ファンドとなっています。低ボラティリティで安定して成長する株価の動き、非常に高い配当成長率、そして毎月分配という魅力的な米国ETFです。
🐸がこのETFを非常に気に入って、VIGを売却してこちらの銘柄を買っています。そんな魅力的な米国ETFを紹介します。
DGRWの基本情報
情報技術、資本財、金融、ヘルスケア、生活必需品など成長・安定を期待できる大型株に投資をしています。情報技術は派手な動きのものではなく、Microsoft、Apple、Ciscoなどの安定した優良企業。
それ以外にもJnJやP&Gのような王道企業や、Merckといった大手製薬業になっています。
非常に安定感のあるポートフォリオで、独自の指数で298銘柄と分散しており下落にも強い株式のポートフォリオとなっています。
一般的な時価総額加重平均ではなく、企業の財務的な指標を中心とした「ファンダメンタルインデックス」となっていて、バブルの時の急上昇などをしない特徴があります。それがいいか悪いかは別ですが。
ウィズダムツリー米国株クオリティ配当成長インデックス(WTDGI)に連動する投資成果を目指す。ウィズダムツリー米国配当インデックス構成銘柄のうち、成長要因と品質要因の複合順位が最も高い300社で構成。
運用会社 | ウィズダムツリー |
銘柄名 | ウィズダムツリー 米国株クオリティ配当成長ファンド |
指数 | WisdomTree US Quality Dividend Growth TR USD |
上場市場 | NASDAQ GM |
経費率 | 0.28% |
銘柄数 | 298 |
分配権利落ち日 | 2023/4/23 |
分配権利確定日 | 2023/4/25 |
分配配当日 | 2023/4/27 |
最終分配金 | $0.190 |
分配頻度 | 毎月 |
銘柄 | 構成比 |
---|---|
Microsoft Corp | 8.03% |
Apple Inc | 5.49% |
Johnson & Johnson | 3.57% |
Procter & Gamble Co | 2.94% |
Broadcom Inc | 2.80% |
Coca-Cola Co | 2.56% |
Merck & Co Inc | 2.49% |
The Home Depot Inc | 2.48% |
Philip Morris International Inc | 2.34% |
Cisco Systems Inc | 2.27% |
セクター | 構成比 |
---|---|
素材:Basic Material | 1.87% |
一般消費財:Consumer Cyclical | 9.95% |
金融:Financial Service | 12.08% |
不動産:Real Estate | 1.28% |
通信:Communication Service | 0.42% |
エネルギー:Energy | 0.55% |
資本財サービス:Industrial | 14.69% |
情報技術:Technologyl | 27.39% |
生活必需品:Consumer Defensive | 17.95% |
ヘルスケア:Health Care | 13.33% |
公益事業:Utility | 0.48% |
2023年3月20日時点(SeekingAlphaより)
DGRWのメリットとデメリット
正直、これといった欠点がないのですが、最も指摘されるのがその手数料でしょう。0.28%となっており、これでも十分に安いと思いますが、VIGやVOOなどのバンガード系を想像すると高く感じるでしょう。価値観次第となります。
また派手に成長をするグロース系という感じではないので、2021年のグロース全盛の時には、QQQやVOOなどに対しては株価上昇力が弱いですね(とはいえ、安定して伸びています)。
メリット
- VTIやVOOに肉薄する株価上昇
- 値動きがVOOと比較しても小さく、テイボラティリティ
- 増配率が非常に高く、将来の分配金の上昇が期待できる
- 毎月分配で早いうちから買うと自分年金として優秀
デメリット
- 手数料率が0.28%と、VYMの0.06%と比較すると高い
- 購入当初は分配利回りが低い
- QQQやVOOに含まれるグロース系がないので、爆発力は少ない
- DGRWは優秀だが、SCHDやDGROなどが日本で買えるようになると競合が増える
DGRWのパフォーマンスと他ETFとの比較
大きく伸びているときはVOO、VTI 、QQQの方がよく伸びていますが、今回のような下落フェーズではDGRWの堅調さが光ると思います。様々な市場の状況でも探偵したパフォーマンスを提供してくれます。
結局、この5年間ではVOOを超えるトータルリターンとなっています。ただ、またグロースのターンが来たらそちらが伸びると思います。
また光るのがその増配です。過去5年間では毎年12%の配当成長を達成しており、インカムゲインの増加も楽しみです。
銘柄名 | プライス リターン (5年) | トータル リターン (5年) | 年平均 増配率 (5年) | 分配 利回り (TTM) | 分配 利回り (FWD) |
---|---|---|---|---|---|
DGRW | 43.16% | 59.79% | 12.51% | 2.12% | 1.20% |
VIG | 42.65% | 56.76% | 9.15% | 2.00% | 0.86% |
QQQ | 78.55% | 85.08% | 10.41% | 0.70% | 1.91% |
VTI | 37.79% | 49.99% | 6.32% | 1.63% | 2.34% |
VOO | 42.25% | 55.36% | 6.37% | 1.65% | 1.86% |
2023年3月20日時点での過去5年のトータルリターン(TradingView)
DGRWの分配の利回り率
年度 | 年末利回り | 平均利回り | 最大利回り | 最小利回り |
---|---|---|---|---|
2023 | – | 2.09% | 2.17% | 2.03% |
2022 | 2.15% | 2.01% | 2.38% | 1.77% |
2021 | 1.78% | 1.82% | 1.99% | 1.73% |
2020 | 1.93% | 2.22% | 3.13% | 1.84% |
2019 | 2.20% | 2.36% | 2.69% | 2.15% |
2018 | 2.43% | 1.87% | 2.58% | 1.58% |
2017 | 1.71% | 1.89% | 2.12% | 1.63% |
2016 | 2.13% | 2.19% | 2.42% | 2.05% |
2015 | 2.18% | 1.94% | 2.22% | 1.67% |
2014 | 1.79% | 1.60% | 1.96% | 1.06% |
2013 | 1.05% | 0.46% | 1.07% | 0.00% |
DGRWの配当成長の状況について
年度 | 支払金額 | 年度末利回り | 年度別分配成長 (YoY) | CAGR to 2022 |
---|---|---|---|---|
2022 | $1.3002 | 2.16% | 10.77% | – |
2021 | $1.1738 | 1.82% | 12.57% | 10.77% |
2020 | $1.0427 | 2.02% | -2.09% | 12.63% |
2019 | $1.0649 | 2.34% | 14.57% | 6.88% |
2018 | $0.9295 | 2.65% | 31.41% | 9.57% |
2017 | $0.7073 | 1.91% | -0.33% | 12.95% |
2016 | $0.7096 | 2.43% | 7.31% | 10.62% |
2015 | $0.6613 | 2.54% | 18.70% | 10.14% |
2014 | $0.5571 | 2.13% | 89.67% | 11.42% |
2013 | $0.2937 | 1.28% | – | 19.91% |
DGRWの”投資戦略”と”まとめ”
DGRWは増配・株価成長・分配とバランスが良い米国ETFです。最初はそれほど高配当ではありませんが、長期保有で持つことでその増配の効果が出てくると思います。
日本語版の「ウォール街のランダム・ウォーカー」の年齢別ポートフォリオでは、DGRWは「債券」に分類されていました。意味としては着実に毎月のインカムが得られるという事だったのだと思います。
手数料がVIG、VOOと比較すると高くなっています。コア資産というよりサテライトで蓄積していくような形かと思います。ただ、その手数料も、”すごく高い” わけではなく、パフォーマンスに対して、その価値はあると思います。
海外で大人気のSCHDやDGROなどが日本に来たら強力なライバルになってしまいますが、今の日本で購入できる米国ETFでは独自の地位を保っていると思います。
このブログの情報は「楽天証券」「SeekingAlpha」「TradingView」「MorningStar」「moomoo」などの情報を参考としています。