JEPI:JPモルガン・米国株式・プレミアム・インカム ETFの詳細解説
JEPI:JPモルガン・米国株式・プレミアム・インカム ETFの詳細解説を提供します。そのメリット、デメリット、パフォーマンス、分配利回りなど、JEPIについて知りたいすべてをカバーします。
はじめに
超高配当として米国で一気に資金量を増やして大人気のJEPI。その仕組みも80%は一般的なS&P500に含まれる低ボラティリティの銘柄群で、ディフェンシブでありながら、ELNと言われる仕組みを使って高配当を提供するという、非常にユニークなものです。
少ない値動き、ゆっくり上昇するであろう、そして下落も少なく、2022年は10%を超えるような超高配当で一気に人気が出ましたね。
🐸も気に入っていて、兄弟銘柄のJEPQとともに、ガッツリ買っています!
JEPIの基本情報
S&P500から銘柄をそれぞれ少量ずつ持っており、ボラティリティが少ないのがうなづけます。セクターについても程よく分散されており、どこかのセクターに集中して下落を大きく喰らうこともなさそうです。
上位を見てみると、マイクロソフト、ペプシコーラ、コカコーラ、マスターカード、ビザカードなど、どなたでも知っているような銘柄群ですね。
JPモルガン・エクイティ・プレミアム・インカム・ETF(JPMorgan Equity Premium Income ETF)は、主要ベンチマークであるS&P500指数に関連するリターンの大半を提供することを目指す一方、ボラティリティーを下げながら投資家のリスクを軽減し、さらに収益を増加させることを目指す。
運用会社 | J.P.モルガン・ アセット・マネジメント |
銘柄名 | JEPI(JPモルガン・米国株式・ プレミアム・インカム ETF) |
指数 | S&P 500 TR |
上場市場 | NYSE Arca |
経費率 | 0.35% |
銘柄数 | 136 |
分配権利落ち日 | 2023/5/1 |
分配権利確定日 | 2023/5/2 |
分配配当日 | 2023/5/4 |
最終分配金 | $0.42 |
分配頻度 | 毎月 |
銘柄 | 構成比 |
---|---|
Progressive Corp | 1.62% |
AbbVie Inc | 1.61% |
The Hershey Co | 1.52% |
PepsiCo Inc | 1.46% |
Coca-Cola Co | 1.45% |
Mastercard Inc Class A | 1.44% |
Microsoft Corp | 1.44% |
Texas Instruments Inc | 1.40% |
Visa Inc Class A | 1.40% |
United Parcel Service Inc Class B | 1.38% |
セクター | 構成比 |
---|---|
素材:Basic Material | 3.69% |
一般消費財:Consumer Cyclical | 8.99% |
金融:Financial Service | 13.06% |
不動産:Real Estate | 3.63% |
通信:Communication Service | 4.49% |
エネルギー:Energy | 2.75% |
資本財サービス:Industrial | 13.93% |
情報技術:Technology | 15.12% |
生活必需品:Consumer Defensive | 13.38% |
ヘルスケア:Health Care | 13.96% |
公益事業:Utility | 7.01% |
2023年3月20日時点(SeekingAlphaより)
JEPIのメリットとデメリット
ここまでの高分配であり、銘柄もS&P500から選定しており、低ボラティリティである。よって、値上がりは他のインデックスファンドで資産形成を行いつつ、インカムを増やしたい人にとってみては、マッチするETFだと思います。
こうなると株価が不安定で利回りが4%ぐらいで上下するようなSPYDや、高配当だが株価が長期で下がっていきそうなXYLDと比較すると、かなり強力な選択肢になると思います。
メリット
- 低ボラティリティで下落が少なく安定している。
- ELNを活用した非常に高い配当利回りが魅力。
- カバードコール戦略のみと違い、値上がりも期待ができる。
デメリット
- ELNの仕組みを使っているため、その部分が見えずらい(難しい)。
- まだ歴史が浅く、どこまでこの高配当が継続できるか?
- 指数はS&P500だが株価の上昇力は弱いと思われる。
JEPIのパフォーマンスと他ETFとの比較
JEPIとXYLGはまだ5年も経っておらず。比較としては難ししい状況ですが。ただJEPIは近年でも良いパフォーマンスを誇っています。
トータルリターンですが、プライスリターンでもS&P500を中心にした高配当ETFの中でも上位を占めていますね。長期で保有していくことで、様子を見てみたいと思います。
分配利回りが高いですが、価格の下落がそれほど大きくないというのが特徴です。(ただ上昇相場では当然、インデックスファンドなどには負けますね)
銘柄名 | プライス リターン (5年) | トータル リターン (5年) | 年平均 増配率 (5年) | 分配 利回り (TTM) | 分配 利回り (FWD) |
---|---|---|---|---|---|
JEPI | -% | -% | -% | 11.67% | 9.04% |
XYLG | -% | -% | -% | 5.93% | 5.85% |
XYLD | -15.92% | 28.58% | 11.24% | 12.45% | 11.82% |
SPYD | 6.26% | 34.45% | 3.40% | 4.52% | 4.08% |
DIV | -27.38% | 1.38% | -3.43% | 7.19% | 6.74% |
2023年3月20日時点での過去5年のトータルリターン(TradingView)
JEPIの分配の利回り率
年度 | 年末利回り | 平均利回り | 最大利回り | 最小利回り |
---|---|---|---|---|
2023 | – | 11.77% | 12.23% | 11.42% |
2022 | 11.68% | 9.07% | 11.68% | 6.60% |
2021 | 6.59% | 7.16% | 8.18% | 5.72% |
2020 | 5.79% | 2.29% | 5.84% | 0.00% |
JEPIの配当成長の状況について
年度 | 支払金額 | 年度末利回り | 年度別分配成長 (YoY) | CAGR to 2022 |
---|---|---|---|---|
2022 | $6.3621 | 11.86% | 52.89% | – |
2021 | $4.1613 | 7.49% | 28.84% | 52.89% |
2020 | $3.2297 | 7.06% | – | 40.35% |
JEPIの”投資戦略”と”まとめ”
JEPIは賛否両論あるかもしれませんが、お気に入りのファンドの一つです。インデックスファンドのように長期投資での資産形成をしたい人のためのものではないですね。
というのも目的として、小さいボラティリティで資産を守りながら、インカムを得たい人向けのETFとなります。
どちらかというと現在の収入を増やしたいという方向けです。お給料が増えれば、税金増えるのと一緒で、今、分配金をもらったら税金取られるのはしょうがないです。
ただ、株式メインでの高配当を集めたような銘柄は罠銘柄が多くなりがちですが、低ボラティリティの株を集めて下落を抑えつつ、ELNで高分配がもらえるというものです。この仕組みはQYLD、XYLDとも異なり、JEPQと並んで新しい形で期待できるなと思います。
歴史が浅い、ELNの内容がよくわからないなどなどがあり、そこが不安な方はやめた方が良いかなと思います。ただ不安定で4%〜5%の株式中心の高配当買うなら、JEPIでいいんじゃない?って思ってしまいますね。
このブログの情報は「楽天証券」「SeekingAlpha」「TradingView」「MorningStar」「moomoo」などの情報を参考としています。