若い頃、大学生か社会人になりたての頃に読んだ本です。人間は、遺伝子が自分のコピーを残すための乗り物に過ぎないのか……と驚きました。遺伝子にぐっと興味を持つきっかけになった本で、今ネットで流行するものを表す「ミーム」という言葉を生み出した本でもあります。
人間は、遺伝子が自己複製して生き残っていくための乗り物であり、その遺伝子が生き残るために、さまざまな行動を起こしている。利他的な行動や家族を助けることさえ、遺伝子の働きで説明できる、という話にも驚きました。囚人のジレンマを繰り返すと「しっぺ返し」戦略が強い、という話も面白い内容です。
すべてが遺伝子の複製のためだとしたら、なんだか虚しいな、と思いつつも、まぁ、そんな人間なんだから、いろいろ問題があってもしょうがないよな、とも思いました。もっとも、ドーキンス自身は、人間は利己的な自己複製子に逆らうことができる唯一の存在だ、とも書いています。
私には子供がいないので、遺伝子は残せません。けれどドーキンスによれば、人が残せるものは遺伝子だけではなく、ミームもあります。遺伝子は世代を重ねるごとに薄まっていきますが、良いアイデアや知識は長く生き続けることがあります。だから私は、ミームを残すほうに振り切ることにしました。YouTubeや本で知識を伝えていくことは、私なりのミームの残し方です。
| 書名 | 利己的な遺伝子 40周年記念版 |
|---|---|
| 著者 | リチャード・ドーキンス |
| 訳 | 日髙敏隆・岸由二・羽田節子・垂水雄二 |
| 出版社 | 紀伊國屋書店 |
| 発行 | 2018年2月(40周年記念版) |
| 原書 | The Selfish Gene(1976年) |
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