投資家カエル

カエルの本棚

インデックス投資は勝者のゲーム 株式市場から利益を得る常識的方法

ジョン・C・ボーグル 著/長尾慎太郎 監修/藤原玄 訳(パンローリング)

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カエルの感想

株式インデックスファンドの王道と言える本で、長期投資をするうえでとても大切な一冊だと思います。市場平均のリターンを取れれば、多くの個人投資家にとっては十分であり、それが最適な答えの一つだということ。積立投資で資産をつくっていくための、土台になる本です。

とはいえ、この本の一部だけが、大きく解釈されて広まっているとも感じます。たとえば債券について、この本は「持つか持たないか」ではなく「どのくらいの割合で持つか」を考えるべきだという趣旨を書いています。決して「株式100%でよい」と言っているわけではなく、リスクの管理についても、きちんと述べています。

手数料についても、本の中心にあるのは「投資家全体では、市場平均からコストの分が引かれる」という考え方です。ところが世の中では、低コストのインデックスファンド同士で、わずかな手数料の差を比べる話が多いように思います。抜き出された情報で勘違いしないためにも、この本は通して読むのがよいと思います。

私がいちばん大切だと思うのは、「投資のリターン」と「投機のリターン」の違いです。投資のリターンは、配当と企業の利益の成長から生まれます。投機のリターンは、株価が利益の何倍で買われるかの変化から生まれ、長い目で見ると平均に戻っていきます。相場を読まず、企業の利益と配当の成長に長く賭け続ける。この考え方は、「株価は上がり続ける」という神話ではなく、確かな根拠があることを教えてくれます。

この本に書かれていること

  • 投資家全体の成績は、コストを引く前は市場平均と同じで、コストを引いた後は市場平均を下回る。
  • 「干し草の山から針を探すな、干し草の山ごと買え」。市場全体を低コストのインデックスファンドで持ち続ける。
  • 株式の長期のリターンは、配当と利益の成長による「投資のリターン」と、株価の評価の変化による「投機のリターン」に分けて考えられる。
  • 過去に成績のよかったファンドが勝ち続けることはまれで、成績はやがて平均に戻る。
  • 債券を含めた資産配分を、年齢やリスクの許容度に合わせて決める。

本の情報

書名インデックス投資は勝者のゲーム ──株式市場から利益を得る常識的方法
著者ジョン・C・ボーグル
監修・訳長尾慎太郎 監修/藤原玄 訳
出版社パンローリング(ウィザードブックシリーズ Vol.263)
発行2018年5月(電子版は2021年5月)
原書The Little Book of Common Sense Investing(10周年記念版)

本の情報は、書店とストアの掲載情報をもとにしています(2026年10月6日確認)。価格は各ストアでご確認ください。

本の紹介であり、特定の金融商品の売買をおすすめするものではありません。

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