投資家カエル

カエルの本棚

全面改訂 第3版 ほったらかし投資術

山崎元、水瀬ケンイチ 著(朝日新書)

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カエルの感想

この本も、『DIE WITH ZERO』と同じように、帯の言葉のせいで誤解されている本の一つだと思います。帯には「『一本買うだけ』の明快さ」とあり、そこから「オルカン1本だけ買えばいい」という受け取り方が広まったように感じます。

私は、この本は、若い人がこれから資産をつくっていくための本というより、投資にあまり詳しくない人が、退職金や相続などで、ある日突然まとまったお金を持ったときに、だまされずにきちんと運用できるようにすることに重きを置いた本だと思います。ただ、これで完全というわけではなく、「最低限必要な第一歩」だと考えています。

特に「オルカン一択で、全部そこに入れておけばいい」というのは、この本の教えとは違うかもしれません。この本に書いてあるのは、まず生活防衛資金を用意すること。なくなってもいいと思える金額の3倍をリスク資産に割り振り、そこをオルカンにすること。それ以外は、預金か個人向け国債(変動金利・10年)に入れること、です。

内容はこのように正確に書かれているのに、「オルカンだけ買って放置すればいい」という極端な解釈が広まり、「老後破綻しないためには、投資をしなければダメだ」という流れになっていると感じます。本の中では、「老後破綻するから投資しろ」というのは金融機関のセールストークだ、投資は有利になる人がすればいい、生活資金をきちんと管理すれば大丈夫なはずだ、という趣旨のことが書かれていて、投資に一定の距離を置いているのが特徴です。

この本も、表紙や帯だけでなく、しっかり中身を読まなければいけない本だと思います。ほかの本と違って、もともと日本語で書かれているので、翻訳の読みにくさもなく、とても読みやすい本です。

この本に書かれていること

  • まず、いざというときの生活防衛資金を、投資とは別に用意する。
  • リスク資産に入れる金額は、「1年で損してもいい金額」の3倍を目安にする(リスク資産は、悪いときに1年で3分の1ほど下がりうるという前提)。
  • リスク資産は、全世界の株式に投資する低コストのインデックスファンド1本でよい。
  • それ以外のお金は、預金や個人向け国債(変動金利・10年)で持つ。
  • NISAやiDeCoなど税制の有利な口座と、手数料の低い金融機関を使い、窓口のおすすめには乗らない。

本の情報

書名全面改訂 第3版 ほったらかし投資術
著者山崎元、水瀬ケンイチ
出版社朝日新聞出版(朝日新書)
発行2022年3月(全面改訂第3版)

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本の紹介であり、特定の金融商品の売買をおすすめするものではありません。

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